アサウラの生存観察室

皆様の優しさによって生かされている者の記録です。

 二週間ぶりの更新なのに、いきなりこんな話題で申し訳ないんですが、えぇ、来る5月31日、秋葉原で一日限定の軍曹喫茶に行って参りました。

 某有名ブログとかで、顔写真が載ったら書くのを辞めようと思っていたんですがうまいこと載らずに済んだので、書きます。
 先輩はバッチリ映っていましたが(笑)

 私は存在自体、前日まで知らなかったのですが、大学時代の先輩(仮にN先輩としておきます)が「行くか!」と言い出して、もう一人のO先輩と共に半ば流れで連れて行かれた次第であります。

 私は、ナウなヤングにバカウケなメイド喫茶とかはあまり好きなタイプではないんですよ。何て言いますか、あの場のノリについていけないといいますか、

「この状況をどう楽しんだらいいんだろう……?」

 といった感じのアマちゃんなので、今回の誘いもあまり乗り気ではなかったんです。
 どうせコスプレしたお姉さんが前日に仕込んだハートマン軍曹っぽい感じの台詞を言うだけの、ツンデレ喫茶みたいなものだろう……とそう思っていました。

 ……が。

 いざ、現場についてみるとですね。
 何か、白人の男性がいらっしゃいまして……

 どうも1Fと2Fのスペースがあり、1Fはコアな人向けのハードコース、2Fはライトな人向けのソフトコース、とのこと。
 実質的に2Fはツンデレ喫茶の亜種系?みたいなノリだそうなんですが、1Fは「ちょっと覚悟がいりますよ?」とのこと。
 んで、1Fと2Fに選別する際は、本人の希望もあるものの、入隊テストを受けてそれで全問正解?した人は1F、というシステムでした。

●テストの内容
1.軍曹といえば?
Aハートマン軍曹
Bズイム軍曹
Cケロロ軍曹

2.映画フルメタルジャケットを見たことがある?
Aある
Bない

3.海兵隊の礼服その通称は?
Aイエロージャケット
Bドギーパック
Cブルードレス

4海兵隊の合い言葉は?
A生涯忠誠
Bチャッピーフォー
Cレンジャー!

5.海兵隊の愛するM14ライフルの口径は?
A7.62mm
B5.56mm

6.竹島はどこの県?
A北海道
B島根
Cその他

……まぁこんな内容でした。
基本的にミリオタとかじゃなくても映画好きなら答えられるような内容なので、私もまぁ、正解して先輩2名と一緒に1Fで席についたんです。
んで、一応、その場のルールである「サー、●メニュー●をお願いしたいであります、サー」というノリで、女性スタッフの方にアイスティーとエクレアを半笑いで注文したんですよ。

まぁ、そこまでは予想の範囲内。
問題はその後、注文品が届く直前のことです。

先の白人男性が大声を出して、しごきを開始。
基本放送禁止用語を、ちょっと尋常ではない声量で、耳元で叫ばれるんです。手は膝に置き、背筋を伸ばし、目線は真っ直ぐ前(席の向きによっては壁や窓)を見ないと怒られるんです。

……そう、注文の品が届いても食べられないんですよ、喫茶なのに。

抜けいく炭酸、冷めいくオムライス、しかし手を出そうものなら速攻で怒られるんです。

こうやって文章だけのものを読んでいると、皆さん、私が単に大げさに言っているだけ、とか、大したことないじゃん、って思われるかもしれませんが、現実は半端じゃないんですよ、ホントに。

最初は立ち方、座り方、返事の仕方……といった基本ルールを怒鳴られながら学ぶ、というか覚えます。覚えなかったら怒られます。リアルに。

でも、やっぱり最初ってみんなどこか心に余裕があるんですよね。
お金払って来ているわけですから、ある種のイベントだから、的なノリで半笑いでサーイエッサーといっているんですが……。

15分ぐらいでしょうか。
えぇ、注文の品が届いてからそれぐらいの時間が経過しても一口も食べずにいた時、1F参加メンバーの脳裏にある予想が去来したんですよ。

『これ……マジじゃないのか……?』

そしてクォーターバック(?)という舞台の上で、腕立て、もも上げ、ジャンプなどのPT(フィジカルトレーニングでしたっけ?)が開始された時に、その予想が的中していたことが判明しましてね。

かなり、シンドイ運動を罵倒されながら受けることに……。
運動できる格好で行って良かった、と本気で思うぐらい過酷な訓練です。
しかも自分の正面以外の方を見ると怒られるので、人によっては舞台の上でどんな訓練を受けているかすらわからないという素敵すぎる状況。

それもそのはずで、後で聞いたのですが、その場にいたに2名の外国の男女は、本物の元海兵隊の方だったそうで……どういうコネでこの軍曹喫茶に参加なさったのかはわかりませんが、はっきりいって凄かったです。

ただ、現在は通訳などをやっているとのことで日本語のボキャブラリーも大変多く、現代日本版ハートマン軍曹の罵声、みたいな感じでした。アレがリアルに耳元で叫ばれると思ってください。

凄かったですよ。

椅子は蹴り飛ばされるわ、コスプレで来た人の帽子をぶん投げるわ、舞台の飾りが壊れようが何しようが訓練を辞めたら怒られるわ、学校の制服を着た女子高生達は水やジンジャエールをぶっかけられるわ……(最後のは多分半分事故。しかし軍曹は平然と怒鳴り続けていた)。

そしてPTを喰らうと、顎から汗が滴るぐらいまでやらされます。腕立ても、もう無理っていう時からさらにやらされます。軍曹も伏せて腕立て時の顔を、下からのぞき込む形で、
「もう無理なのか!? それとも俺の命令に従えないのか!? 限界か!?」と、ガンガン言われ、もしその姿勢のままで返事しようものなら……
「そんな姿勢で返事をするな! 立て! 立て! 立て!」……で、立って「サー、イエス、サー」と返事した直後、
「誰が辞めていいといった!? さっさと続けろ、早く! 早く! 早く!」

……と来るわけです。
あとはアレですかね。
O先輩もやっていたんですが、東京マルイのM14の銃口部分をつかんで、真っ直ぐに腕を伸ばす、というしごきもありました。
アレ、エアガンとはいえ、重量は4キロ弱あるはずなんですよ。
(わからない人は古い広辞苑をつかんで、腕を伸ばしてください。確かアレ、三キロぐらいだったはずです。)
……そして、そのまま放置プレイ……。

何人かこれをやらされていたのですが、みな、腕がプルプルになるまでやらされたりしていました。
降ろしたらもちろん……罵声が飛んできます。

中には、トリガーガードの所に小指を入れて、その状態で腕を伸ばして、放置プレイ……という過酷な訓練も受けている人もいらっしゃいました。

これも後で聞いた話なんですが、海兵隊に入ると実際にやらされるそうな。
「いやぁ、昔やったやった、って感じで懐かしかった」
と、女性の元海兵隊の方が言っておられました。

大体こんなのが15分ぐらいやって20分休憩、みたいなローテーションで繰り返されます。
休憩は我々の休憩もありますが、それ以上に軍曹(元海兵隊の男性、通称お父さん、またはパパ)の喉の休憩の意味合いが強い感じでした。つまり、それぐらい声を出し続けているんです。

そして、この休憩時間がまた不思議なもので、お客さん同士の交流の時間でもありました。
緊張が解かれ、耐え凌いだお客さん同士、笑顔で喋るんですよ。
もう、何だかよくわからな連帯感とかありましたからね、最後の方とか。
そしてようやくこの時になって注文の品に手をつけてもいい、という許可が出るわけです。

そうして、みな、席を立って喋ったりしていると……2Fから足音が……。
その瞬間全員が訓練された犬のように、一斉に着席し、手を膝の上、背筋を伸ばし、真っ直ぐ前を見るようになります。そしてこの頃には「サーイエッサー!」の声に、恥ずかしさとか、手抜きとか、そういうのが一切なくなります。本気で腹の底から声を出すようになります。

……そして、お客さんが入ってこなくなります。
皆さん、外から見はするんですが、なかなか入ってこなくなるんですよ。
中には入ってきたものの、訓練が開始された途端、「や、やっぱりいいです!」といって帰って行く人とかも……。

1Fのお客さんは、すぐ逃げ帰った人を含めても多分、合計で15人いたかいなかったか、っていうぐらいじゃないでしょうか。
中には、1Fの席についたものの、軍曹のしごきを『見た』だけで帰った人もいます。
「いいかぁ、次はお前の番だ、わかっているよな? 覚悟しておけ!」
と耳元で囁かれた人は、軍曹が退席した隙をついて、慌てて注文品を口に詰め込んで帰って行ったりした人とかも何人か……。

そうそう、忘れてはいけないのがあだ名。1Fのメンバーには全員、顔や身体的特徴からあだ名がつけられます。日本だったらこの時点でイジメなんですが、よくよく考えてみれば合理的ですよね。
一々名前を覚える必要もなく、名札を確認する必要もなく、見た瞬間に名前が出てくるわけですから、面倒がなくていいです。

ちなみに私は放送禁止用語がついたので、ここでは言えませんが、大体キムチ、座薬、(ケツを吹いた)ティッシュ顔、黒豚……などなど素敵な名前が与えられました。

そしてあだ名が付けられる頃には、不思議なもので、罵倒されて、腕立てとかさせられるこの場が凄く楽しくなってくるんですよ。いえ、もちろん辛いですよ? 苦しいですよ? でも凄く居心地がいいんですよ。そして1Fのお客さん同士も、ある種の仲間意識が生まれますし、充実していました。

軍曹喫茶に誘ってくださったN先輩も
「最初30分ぐらい、軍曹が怖くて(ストレスで)胃が痛かったけど……今は痛くないんだよね」
……とのこと。まぁ、あの人は途中で逃げ出しましたが。

ちなみに1Fのお客さんは30代後半の男性から最年少の5歳の女の子までと幅広いメンバーがおりました(女の子はお父さんがしごかれているのを笑いながら見ているという強者でした)。あとは現職の自衛隊員の方とかもいらっしゃいましたね。
しごかれる際は、どうも普段の訓練スタイルが出てしまうのか、軍曹の教えとは別のスタイルで訓練を初めてしまい、怒られる場面も……。

なお途中、1Fから抜け出して2Fに行かれた方のお話ですと、2Fは天国だった……とのこと。
一応2Fは2Fでしごきがあったそうなんですが、やっぱり1Fとは比べものにならなかった、と。

 あとは、主に2Fでウェイトレスをやっている女性の軍曹とかハートマン軍曹の格好をした女性スタッフとかが、何故か1Fのメンバーには優しく接してくれたことでしょうか。
 ルール上、「サー、サンキュー、サー!」とか言わないと怒られるはずなんですが、「あ、どうも、すみません、ありがとうございます」といってもOKな空気に。


また海兵隊の知識についても体で覚えさせていただけるので……多分、あの時学んだことは二度と忘れない……。

あと休憩時間に、(お客さんですが)自衛隊の方からの64式小銃の正しい構え方(モデルガンがあった)を学び、女性の方の元海兵隊の方からはM14の正しい狙いの付け方とかを教えて貰えたりしてそういった意味でも大変充実していました。

 驚いた話では、M16を打ちすぎて顎の骨の形が変わったとか(普通、ストックには頬付けするのですが、その女性は大変小柄であったため、ストックに顎をつける形になったそうです)、アイアンサイトで500mに18発は当てられる、というお話とか……(多分、ワンマガジン中だと思う)。
 ↑この500mがM14なのかそれともM16なのかは確認しなかったのですが、どちらにしても凄い話です。そりゃ屈強な男性だというのならまだわかるのですが、女性、しかも身長は160センチあるかないか、という人ですからね。しかも主に後方での活動がメインだったというんですから……。
 かの有名なシモ・ヘイヘも小柄で、アイアンサイトで300Mなら確実にヘッドショットができたそうなので、確かに不可能ではないでしょうけれど……海兵隊は全員がライフルマンだという話をリアルに感じた瞬間でした。


 そんな感じで軍曹喫茶、堪能して参りました。
 最後にはイキな計らいで、吹奏楽の演奏をも聞かせていただき、最高の一日でした。
 全身汗だくで、体はボロボロでしたが、また行きたいと思わせる何かがありましたね。
 一日限定イベントなので残念ですが、しかし、主催者の方によりますと場所さえあればまたやりたいとのことなので、是非とも期待したいところです。

 体力と精神力に自信のある方、ミリオタな方々……是非とも第二回でお会いいたしましょう。



……ちなみに、二日経った今でも筋肉痛が治りません……。

※追記
↑で500mで……という下りはワンマガジン中、18発ではなく、10発中8発だということがO先輩の証言で判明いたしました。
(´・ω・`)……さらに凄いがな……。

※さらに追記
↑で女性の軍曹を160センチ前後、と書いてありますが実際は148センチだったそうです。
(´・ω・`)……もっと凄いがな……。
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